第50号

中音研ニュース 第50号 令和6年9月  (広報部)

【令和6年度奈良県中学校音楽教育研究会爽快研究授業・研修会】

 5月30日(木)に、斑鳩町立斑鳩中学校の村澤康司先生による3年生を対象にした表現領域での研究授業が行われました。参観会場としていかるがホールをお借りし、中学校ぁらのリモート中継という形で実施しました。「ギターの響きを味わおう」という題材で授業をされました。生徒たちは試行錯誤を繰り返しながら、主体的かつ協働的に授業に取り組んでいました。生徒の興味関心を引く工夫がなされた授業を見せていただきました。研究討議では、先生方の意見交換のあと、奈良県教育委員会事務局義務教育課指導主事 鳥羽 愛先生に指導助言をいただきました。

 午後からの研修会では「授業におけ合唱指導について」という演題で指揮者の上西 一郎先生による講演がありました。「ぜんぶ」を教材に合唱指揮の実際について考えたり、合唱のための指揮法を実演してただいたり、学びの多一日となりました。

〈授業者の感想〉

本来ならば、斑鳩中学校に来校いただくべきところでしたが・・・。なにぶん4月中頃に総会会場と公開授業をとの話が決まり、施設面をはじめ、日々の学校活動を止めるわけにも行かず、先生方に徒歩で来校していただくことも現実味がなく、今回はこのような形で実施させていただきました。授業の内容は、ギターを「はじめてさわる!」ことを主に置きました。中学校学習指導要領解説をあちらこちらめくりながら、やってみたいこととの接点を見つけるのに苦心しましたが、様々な先生方の助言やご指導により指導案は作成できました。当日、教室で参観いただけなかったことについては申し訳ありませんでした。この授業がみなさんの参考になったとは思いませんが、何かの話題になれば幸いです。運営をはじめ、指導案やリモートに関わってご協力いただいた先生方にお礼申し上げます。

                                      (斑鳩町立斑鳩中学校 村澤 康司先生)


*先生方の感想

〈公開授業について〉

★ギターは本校でも取り組んでいますが、普段はこちらから構え方を含めたくさん教えて実技をしていたので、子どもたちにもっと考えさせたり、学びあいをさせることも大切だと実感しました。また、楽しそうにこちらが演奏をみせることで子どもたちも楽しんで楽器に触れることができるのではと思い、子どもたちに楽しんでもらうのはこちらも音楽を楽しむ気持ちが大事だと改めて思いました。

★ギターの授業は2学期に予定しており、指導案を作成する上で、導入の方法は大変参考になりました。今回の授業の中で、ギターやコントラバスという楽器を身近な先生が演奏され、生徒は自分もやってみたいという意欲を掻き立てられ、強く興味を抱いたと思いました。生演奏で楽器の響きや音色に触れること、実物を間近で見ること、その仕組みを知ること、体験することは授業の中でとても大切にしたいことです。楽器そのものが持つ魅力が感じられる素敵な授業でした。

 

〈研修会に参加して〉

★上西先生の的確で理論に基づいた技能の指導がとてもわかりやすく、勉強になりました。と同時に日々の授業もこうあるべきだ、と痛感しました。少しハードルを竹芽に設定して力を引き上げていくというお言葉が印象的でした。そして、先生方と一緒に合唱できて心が満たされました。

★上西先生の講義と実習、大変勉強になりました。特に合唱指導におけるレベルアップのための多彩な声掛けのbキャブラリーがありがたかったです。また発声や表現を引き出すための合唱指揮の大切さを改めて感じました。

★極上な時間を過ごさせていただきました。実際に上西先生の指揮で歌ったら、息継ぎやフレーズを感じて歌うことができました。指揮でこんなにも表現ができるのが凄いと思いました。もっと学びたいと思いましたが、あっという間に時間が過ぎていきました。

 

〈日頃思っておられること〉

音楽の授業が文科省で定められている時間数では足りないと、毎回感じております。

★テストのための音楽授業にはならないように楽しい授業を目指しております。

★3観点の評価にまだまだ慣れません。特に第③観点の主体的の項目について悩んでいます

★合唱の授業で混声三部合唱をしたいのですが、学年によっては男女の人数バランスが悪く、混声三部にすると人数の多いパートに声がかきけされてしまうということがありました。仕方なく二部に変更したのですが、授業でこのような場合、先生方はどのように対処されているのか知りたいです。