第49号

中音研ニュース 第49号 令和6年3月  (広報部)

【令和5年度第70回奈良県中学校音楽大会】

 11月11日(土)大和高田さざんかホールにて、第70回奈良県中学校音楽大会を開催し、4年ぶりに観客の制限をせずに行うことができました

 午前の部では、香芝市立香芝東中学校による合唱や、橿原市立光陽・大成・白橿中学校3校の合同バンド、田原本町立田原本・北中学校2校の合同バンド、橿原市立橿原中学校、それぞれによる吹奏楽の演奏やピアノ独奏が披露されました。それに加えて、奈良市立京西中学校によるギター・マンドリンの演奏や天理市立福住小中学校による軽音楽など、普段耳にすることの少ない音楽も聴くことができました。

 

 午後の部では、作曲コンクール受賞作品の表彰がありました。課題の歌詞に作曲をするA部門と、課題の動機に続けて作曲するB部門それぞれの表彰を行い、表彰された作品の演奏が披露されました。その後のプログラムでは管楽器の独奏や曽爾村村立曽爾小中学校、香芝市立香芝北中学校、香芝東中学校、香芝中学校それぞれによる吹奏楽の演奏など、これまで一生懸命練習に取り組んできた成果を発揮してくれました。音楽を通じて会場が1つになるとてもあたたかい時間となりました。

 また、プログラムの最後には、ゲスト演奏としてリコーダーカルテットの演奏を鑑賞しました。リコーダーの種類や歴史、構造などお話を交えながら演奏を聞くことができ、リコーダーの響きの豊かさや音色のあたたかさを感じる、とても有意義な機会となりました。




 〈作曲コンクール受賞者の感想〉

 

*最優秀賞 A部門

香芝市立香芝東中学校 3年 鳥居 幹太

 歌詞に曲をつけるというのは初めての経験で、思ったより難しかったけれど、詞を読んでみたら希望に満ちあふれる感じがしたので、前向きで明るい曲になるようにしました。編曲して頂いたら、とても壮大な曲に仕上がっていて驚きました。授賞式当日は、同じ学校の合唱部、吹奏楽部のみんなが協力してくれてとても素敵な音楽を奏でることができました。作曲を通じて、いろいろな人と繋がることができ、感謝するとともに音楽の素晴らしさを再確認できました!!

 

*最優秀賞 B部門

生駒市立上中学校 3年 橋谷 奏乃

 最優秀賞をいただけて、とてもうれしかったです。自分の作ったメロディがアレンジされ、すばらしい曲になって驚きました。私もこのようなスケールの大きな曲を作れるようになりたいです。舞台で弾いてくださった藤井先生、ありがとうございました。

 

 

*最優秀賞 B部門

橿原市立八木中学校 2年 米澤 芽泉

 先生からこの賞を受賞したと聞いたときはまさか自分がこんなにすごい賞をいただけるなんて思っていなかったので、とても驚きました。授賞式のときに、自分が作った曲をとても素敵にアレンジして弾いてくださったのが、とてもうれしかったです。

 

 

〈河合摂子先生によるご高評〉

本年度も多くの作品の応募ありがとうございました。今回も若い皆さんの作品に触れ、新たな発見やアイデアに、とてもうれしく審査や編曲をさせていただきました。

 A部門は、今回は詩が長くまた韻も踏んでいるので、どう捉えるかが鍵だったように思います。しかし、よく考えられた多彩な作品が多く、中学生の皆さんの感性の豊かさにとても感動しました。B部門は、主題が素朴なのでどう展開するかが、曲としての魅力に繋がるのではと思いました。こちらもしっかりと和声を感じ、まとまりも考えられていたと思います。

 来年度へ向けてのポイントですが、A部門については、①詩をよく読み、イントネーションや言葉の抑揚に無理がないか確認しましょう。②音楽にした時、フレーズが自然か何度も歌って確認しましょう。B部門については①主題をよく観察し、特徴をつかみましょう。②器楽曲としての音域、また抑揚のバランス等をよく確認しましょう。両部門とも調性、拍子、テンポ、強弱も作曲の一つです。是非、自分らしい1曲にトライしてくださいね。