第6回理事会報告[2014.11.27:天理中学校]

(1)近音研奈良大会総括
   ☆公開授業について[授業研究部からのまとめ]
     前回の奈良大会以降,中音研授業研究部を中心に年一回の公開授業を行ってきた。
     表現・創作と鑑賞に区別して片寄りがないように行っていて,ようやく避けてきた創作へも歩み出した。
     奈良大会に向かうにあたり,まず題材設定に時間を費やした。決定してからは,指導案の作成と授業内容など,学校業務を
    行いながら並行して考えるのは大変な労力を要することとなった。
     表現・創作は牧野卓央先生に指導・助言をいただきながら進め,米谷指導主事には,授業内容,指導案とも相当時間を費やし,
    助言をいただいた。
     鑑賞は毎年「夏ゼミ」で研修をしてきたが,これまであまり取り組んでこなかった「文楽」に取り組むこととした。
    教育大の宮下俊也先生に指導・助言をいただいた。
     近音研当日の公開授業には二本の授業とも,予想を上回る先生方の参加を得ることができた。また,文科省の調査官からは,
    全体会の講評の際,お褒めの言葉をいただいた。今回,中学校はESD(持続発展教育)を主題設定に掲げており,
    相当なプレッシャーがあったのは紛れもない事実である。研究協議の場において創作の参加者から「彼らは将来きっと何らかの
    形で音楽を愛好すると思う」というニュアンスの感想が述べられた。鑑賞では涙を流しながら感想を述べられた参加者がおられた。

     授業者の決定から研究にいたるまで課題は多くあるが,中学校部会としては成果が得られたと思う。

   ☆研究演奏
     ◆中学校部会[合唱部会からのまとめ]
       ・選曲がよく,160名の生徒がとてもよくがんばり,良い演奏ができた。
       ・人数が多く不安があったが,本番では声がそろっていて良かった。
       ・研究演奏であるならば,もっと質の高い合唱を求めても良かったのではないか。
       ・一週間前の「学校音楽祭」での発表演奏がいろいろな形で本番に生かされたのが良かった。
       ・本番当日の動きなど,人数が多くて大変だったが,移動のスケジュールなど綿密に計画してくださった合唱部会に感謝。
       ・次回の奈良大会の研究演奏も,今回のような形態で進めれば良いと思う。
       ・次回の奈良大会では,もう少し人数を絞っても良いのではないかと思う。
       ・次回の奈良大会では,混声合唱を考えても良いのではないかと思う。
       ・体調不良の生徒への対応も早く,救護室も完備されていて良かった。
       ・練習会場を提供くださった学校に感謝。
       ・最後の幼稚園から高校までの合同演奏が素晴らしかった。感動した!

     ◆フィナーレ[大会本部研究部研究演奏係より]
        今回の研究演奏全体を通して思うことは,幼稚園から高校まで一つのストーリーを持たずに四つの校種が順番に演奏する,
       という至ってシンプルなものでした。これは当初の予定とは異なっていたのですが,これが結果的にそれぞれの校種による
       発達段階が舞台上で表現されるということにつながりました。中身がシンプルであったからこそ,このような結果になった
       のではないかと感じています。
        さらに最後のフィナーレ,出演者全員による大合唱奏は奈良県全体の力が結集されたものとなりました。500名を越える
       園児から高校生を舞台に乗せるのは困難を伴いました。しかし,いろいろな方面からの意見を参考にしならが,なんとか
       あの形ができあがったと思います。うまくいった要因を4点あげてみました。
        (1)園児や小学生にも簡単に歌える曲を選んだこと。 
             小学校の先生から「数え歌」の提案がなされた。世界中の数え方を紹介し,言葉は違っても人と人が心で
            つながっていくという,今回の大会テーマにぴったりの曲でした。
        (2)素晴らしい編曲者に出会えたこと。
             吹奏楽でのつながりの中で松浦氏と出会い,以前から打診していた。曲が決まった段階で,曲全体の構成など
            綿密に打ち合わせをした後に編曲を依頼。松浦氏も大いに興味を示され素晴らしい作品となりました。
        (3)ホールとの打ち合わせを綿密に行ったこと。
             大会事務局の設営渉外の先生を中心に大掛かりな打ち合わせを2度実施。本番に向けての綿密な計画がなされた。
        (4)演奏に関わった指導者,およびスタッフの先生方のがんばり。
             何と言っても直接生徒を指導された先生方やスタッフの先生方のがんばりなくしてはこのような演奏はできな
            かったと思います。結果として研究演奏の係が考えた以上の素晴らしい演奏がなされました。

        ◎それぞれの年齢の発達段階に応じたものを音楽を通して表現できたこと。
        ◎会場のすべての人たちが,音楽を通して感動体験を共有できたこと。
           これらのことが実現できたのは,既述の通り,多くの先生方やスタッフの方々の協力のおかげです。本当に
          ありがとうございました。今回の奈良大会の成功をみなさんと共に喜び,今後も子どもたちのためにがんばりましょう。

   ☆会計について
     毎年,近音研のために積み立ててきたお金で,必要な経費(研究演奏,公開授業など)はすべて賄うことができました。
     いくらかの残金は,6年後の奈良大会に向けて引き継いでいきます。


(2)音楽大会総括
   ★舞台係より 
     ※マイクなどの必要な物品については,会館との打ち合わせの時点で連絡しているので,変更や追加の場合は早い目の連絡を
      お願いしたい。直前(当日はもちろん)になっての変更はしにくい。また,予定になかったものを加えるのは難しい。 
        → 来年,直前の変更は不可とする。
     ※時間が大幅にオーバーしている。
       ・午前の部は5分押しであったが,演奏時間が短い団体があったおかげでほぼオンタイムでの進行となった。
       ・午後の部については,演奏時間が大幅にオーバーしているところがいくつかあり,また,舞台配置図の大幅な変更などで
        対応に時間がかかり,15分押しとなってしまった。
       ・合唱から吹奏楽への転換に時間がかかる。 → 5〜6分かかった。
       ・学校紹介の時間が長かったり,紹介する生徒がすぐに来ないなども,特に午後の部に多かった。
         [来年,紹介は1分未満でお願いしたい]
       ・各団体の演奏開始から終了までの時間も資料として配布された。ここでは掲載しません。
       ・舞台上での音出し(チューニング)時間についても短縮できないだろうか。
   ★受付・会場係より
     ※来賓席の設定に関して
       ・テープなどの用意が必要であった。一般のお客さんが入ってしまっていた。
     ※録画する保護者がいた。(録画禁止を守っている保護者からのクレームが出ている)
         →各団体での「録画禁止」の徹底をお願いしたい。司会者からの放送も必要。
     ※午後の部の開場に際し,午前の部から残っている方にはいったんホワイエに出ていただいた。
   ★楽器搬入係より
     ・お天気がよく,特にトラブルはなかった。
   ★司会より 
     ・原稿の確認,原稿と生徒との違いなどがあった。
     ・チューニング時の司会アナウンス?
   ★その他 
     ・プログラムの印刷は「1100」でよい?  1200部印刷して150部ほど余った。
     ・申込みについて
        今年度は申込みの出足が早く,また多かったため,締切を一週間早くしたり,せっかくの申し出を断った団体もあった。
     ・作曲コンクール部会の動きがまったくわからない。
        朝の始まりの時に部会のメンバーが不在で,答えられないことや生徒のことでわからないことが多くあった。
        きちんとした連携が必要である。
     ・来年の開催も「さざんかホール」 11月14日の第二土曜日と決定。 来年の申込み期限を少し早めようと考えている。


(3)作曲コンクール総括
    ☆作曲コンクール参加状況(カッコ内は昨年度のもの)
          [A部門]               [B部門]
        提出作品数  136(125)     提出作品数  229(235)
         失 格    30 (27)      失 格    47 (46)
         最優秀     1  (1)      最優秀     2  (2)
         優 秀     9  (5)      優 秀    11  (9)
         優 良    10  (9)      優 良    23 (10)
         佳 作   116 (83)      佳 作   193(167)
    ☆失格作品について
      ◎失格作品が多数出てきています。 
        今年度、失格作品は各校に返却し佳作の賞状を入れましたが、各校で必ず点検をしてください。
        来年度は、失格作品への賞状をどうするべきか、課題になっています。
       【間違いの例】
         《A部門》
          ・歌詞の間違い(今年は要項が間違っていたので「きづな」はOKとしましたが。。。。)
          ・歌詞のくり返し(最後のフレーズをくり返したのではなく、歌詞の後ろの方の部分を前に入れた)
            → 「課題の歌詞が短かった」という意見があったようです。
          ・歌詞が音符の上に書いてある。
         《B部門》
          ・課題の音やリズムの間違い
         《両部門共通》
          ・調号と拍子記号が逆
          ・付点の位置  
          ・音符の桁の上下の向き
          ・ト音記号の書き方
          ・小節内の拍数(弱起の場合も含む)
            ★教科書やワークブック等で学習した、または学習すると思われる範囲についてチェックしました。
    ☆作品の提出について
       必ず指定の用紙(B5)に清書された作品[原本]を提出してください。
       記譜等の間違いがないか、必ず点検してください。

      ※作曲コンクールの「失格作品」についてはずいぶん前から話題になっています。
      忙しい中とは思いますが,必ずチェックしてください。
      生徒の問題ではなく教員の問題です。よろしくお願いします。



(4)各事業部及び研究部より報告および連絡
   ◇広報部会
     ・会報の原稿,ほぼ集まりました。2月の理事会で配布の予定です。
     ・中音研ニュース,音楽大会での生徒の感想など載せる予定です。2月の理事会で配布の予定です。
   ◇ワーク・愛唱歌部会
     ・「ひびけ歌声」のポピュラー曲のピアノ伴奏CD11曲がまもなくでき上がります。 
      2枚セットで,2月の理事会で配布の予定です。
   ◇音楽大会部会
     ・「音楽大会」の時の講評を受け取っておられない学校分,本日,理事の先生にお渡しします。


(5)各郡市より


(6)来年度理事について
    ・次回の2月の理事会が今年度最終の理事会となります。次年度の理事について各郡市での相談をお願いします。


(7)来年度総会について
    ・ローテーションで次年度は「Dブロック(桜井,宇陀郡市,天理,山辺,磯城)」の学校での開催。
    ・日取りは6月5日,金曜日。研修会に来県いただく予定の八木澤教司先生のご都合。
    ・結果,総会の会場は式下中学校。公開授業は藤田哲也先生がすることに決まりました。


(8)その他 
   ♪吉田先生より   音楽大会のDVDができました。一校に一枚ということで配布します。
   ♪奈加先生より   有志による忘年会を。。。。。→ 都合がつかず取りやめになりました。。。
   

《終わりに》
   吉田先生より 
    ・近音研は無事に成功のうちに終わりました。6年後の奈良大会に向かって,また準備を進めていかねばなりません。
     よろしくお願いします。
    ・全日音研東京大会に行ってきました。小中の連携が大きなポイントでした。今後,小中一貫校が増えていくであろう中で
     参考になる部分が数多く見られました。力を合わせてこれからも勉強を続けていきましょう。



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